今回は農機具小屋の外壁改修工事です。既存外壁を撤去し、ガルバリウム鋼板で張り替えを行いました。
外壁工事というと「カバー工法」が選ばれることも多いですが、今回は建物の状態や用途を踏まえ、張り替えが最も自然で合理的と判断しています。弊社ではコストや最終的な仕上がり、耐久性などを考慮して工事内容を提案しています。
カバー工法ではなく張り替えを選択した理由



今回の農機具小屋は築年数は相当経っていますが、下地の胴縁は当然無垢材なので年数の割に下地の状態はまずまず良好と判断いたしました。そのため、下地の強度を前提に施工でき、既存外壁を残してカバー工法を行う必然性は高くありませんでした。
また、カバー工法の場合は既設外壁の上に 新たに下地を取り付ける工程と材料費 が発生します。将来に撤去処分費用を先送りすると言うあまり考えたくない事実もあります。
このコストは、既設外壁の撤去・処分費と概ね相殺できるケースも多く、必ずしも被せた方が有利とは限りません。さらに、壁を重ねることで壁厚が増し、窓まわりや庇との取り合いなどで収まりが不自然になる場合 も少なくありません。
今回は角波の固定に カラーステンレスの小ビス を採用しているため、下地の質に過度に左右されず、安定した固定力を確保できる点も張り替え工法と相性が良いポイントです。
小田小ビス留めは丈夫でお勧めですよ
使用材料:ガルバリウム鋼板 0.35mm 外壁色は安定のギングロ




外壁材は角波裏押しガルバリウム鋼板 0.35mmを使用。農機具小屋という用途を考慮し、
- 過不足のない耐久性
- コストバランス
- 将来的なメンテナンス性
を重視した仕様です。
おすすめの色は何かと聞かれましたのでギングロ、ダークブラウン、ブラックなど流行りの落ち着いた色を提案。その結果 ギングロ を選定して頂きました。
- 汚れが目立ちにくい
- 落ち着いた印象
- 普遍的
を重視した色です。周囲の建物ともなじみ、全体が引き締まった印象になりました。
妻上部の小壁も下地から施工




妻側上部の小壁部分については、
- 下地を新たに組み直し
- 角波裏押し一枚物で仕上げ
としています。細かい部分ですが、こうした箇所をきちんと納めることで、全体の耐久性と見た目に差が出ます。この様な小屋組の小壁は日本の伝統的な工法ですが、年数が経つと隙間から雨が入ったり、壁が地震で落ちたりと現代にはあまりマッチしているとは言い難く今回の様な工事の際は無くすことお勧めしています。
まとめ


外壁工事では、最初から特定の工法ありきで話が進むことも少なくありません。ですが本来は、建物の状態や用途を確認したうえで、工法を選択するのが自然だと考えています。
逆に言えば、常にカバー工法しか提案されない場合は、少し立ち止まって考えてみても良いかもしれません。
それが最適だからではなく、設備や体制、あるいは施工できる範囲の都合で、決まった材料・決まった工法に偏っているケースもあります。
私たちは、建物の状態とコストのバランスを考慮したうえで提案することを大切にしています。
その中で、「費用がかかっても張り替えたい」「将来を考えて今回は被せずにやりたい」といったご要望があれば、それも選択肢の一つとして検討します。カバー工法が向く建物もあれば、張り替えが適している場合もあります。
大切なのは、工法を決め打ちにせず、選択肢を持つことだと考えています。









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