窯業系サイディングは雨に弱い?

 
15年ほど立った物件で雨漏りが発生。パラペット作りでノーメンテナンスだった為シーリングが劣化し、防水の機能が失われていました。雨漏りを止めるのが目的なので、原因と思われる場所の既設シーリングを綺麗に撤去後、新しくシーリングを充填していき防水機能を復活させました。それと合わせて画像にも有るように中間水切りと外壁の下端の隙間が少なかったので丸鋸で立ち上げを傷つけないように慎重にカットし10mm程度の隙間を確保して毛細管現象で水が上がるのを防止。忘れずに小口止めプライマーも塗布。
 
窯業系サイディング
窯業サイディングとは、セメント質と繊維質を主な原料にして、板状に形成したものです。
 
・表面の質感が良い
最近は金属サイディングの質感も上がっていますが窯業サイディングには勝てません。
 
・価格が安い(釘打14mm品の場合)
金属サイディングと違い役物(窓周り等の部材)が必要ないのでその分安く済みます。金具留めの16mm以上になると価格が跳ね上がります。
 
・重い
1枚で15kg〜の窯業サイディングは建物に負担がかかると言われています。
 
・メンテナンス費用がかかる
シーリングの打ち替え&塗装が10年毎にやってくる
 
・雨に弱い
表面の塗装で防水性能を保っていますのでメンテナンスを怠ると中の基材までやられて補修不可になります。軒の出の無い家やパラペット作りの家とは非常に相性が悪いです。
 
・ホコリ湿気に強い
金属サイディングは雨の当たらない場所に使用するとすぐに錆びますが窯業サイディングは大丈夫です。金属サイディングが雨の当たらない場所に使用すると錆びるのは、ホコリや汚れに湿気が定着するからです。
 
上記のような特徴を持つ窯業サイディングは初期コストは抑えられますが10年程でシーリングの打ち替えや塗装をしなければなりません。10年なんて住んでいればあっという間ですので自ら「10年だし100万円掛けて塗装しようかな?」と考える人は稀です。
 
そうなると20年程経って雨漏りなどで外装の傷みに関心が行く時には塗装も出来ない状態になっていることが多いです。窯業サイディングの表面剥離が進むと塗装をしても数年でまた剥がれてきますので、塗装を検討する時は信頼の置ける塗装店と慎重に検討して下さい。建築家や板金店などにも並行して見てもらってもいいでしょう。
 
弊社のお客様でも事実ベースで「100万円掛けて塗装したのに1年で剥げてきた」と仰って弊社に外壁工事を依頼された方が何人も居ます。
 
まとめ
窯業サイディングは軒の深い家や玄関の中など雨の当たりにくい場所に使うのがベスト
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